幸せ
私は秘密の場所を見つけるのが
好きです。
高知県いの町から
愛媛県西条市へと向かう途中に
高くて細くて長いつり橋を見つけたので
渡ってみました。
こんなところに何があるのかしら?
渡りきるとその先には
遊歩道が続いていました。
土の遊歩道だけど
木の橋や階段で
綺麗に整備されていて
15分くらい歩くと
ロッジに行き着きました。
誰もいませんでしたが
なんだか秘密基地を見つけたみたいで
ワクワクしました。😊
何より私の心を動かしたのは
深い森に射し込む光。
子供の頃
こんな山道を
五右衛門風呂を沸かすための
薪を集めるために
母と妹と3人で歩いたことを
思い出していました。
この先に何があるのか
あの頃もワクワクしながら
山道を何の苦もなく
走っていたのを
思い出しました。
今では少し歩くと
膝が痛くなる私の代わりに
コロンが大爆走していますが
それを愛しく見つめる私は
当時の母の気持ちが
よく分かる年になりました。
私が嫁ぐ日に
母がくれた小さな手紙。
そこに書かれていた
『この幸せがずっと続けばいいのに……
と思っていた』
という言葉
今、それを思い出して
思うこと。
幸せな時間は
何かによって
失うものではない。
それはずっとずっと
自分の中にあって
形を変えながら
続いている……
日々、更新されている
そういうことなのだろう。